2019年9月12日(木)に行われた「OpenCanvasフォーラム(第五回)」では、前回の地域編で好評だった劇場型プレゼンテーションの最新版上映から始まり、各Fintech企業によるそれぞれのビジネス視点からの金融機関接点の可能性が提示され、金融機関とFintechによる今後の新しい金融サービスの共創に向けて有意義な場となりました。当日の様子を紹介します。
■ 概要
2019年9月12日(木)、ベルサール八重洲にて、NTTデータ主催による「OpenCanvasフォーラム(第五回)」が開催されました。
OpenCanvasは、全国ほぼすべての金融機関が利用するANSERのシステム基盤や運営ノウハウを活用した、オープンイノベーションを創出していくデジタル基盤です。今回のフォーラムは、『直ぐに利用いただける実現性の高いFintechサービス』をテーマに、すでに提供開始されているFintech企業のサービスに対して金融機関との連携ポイントを見出し、素早く新サービスを立ち上げることを目的に行われました。
当日は45の金融機関をはじめ、金融機関とのコラボレーションを志向するFintech企業8社などから計150人以上が参加し、盛大なフォーラムとなりました。
■ 活動紹介
吉田劇場
第一部の前半は前回に引き続き、NTTデータの吉田シニア・スペシャリストによるムービーを多用した劇場型プレゼンテーション「吉田劇場」の講演からはじまりました。
半年~1年後に来る金融・リテール動向として、中国における決済サービス最新状況、国内金融機関による地域サービス、非金融系企業による特定事業ドメイン向けの融資サービス、キャッシュレス化によるコミュニケーション重視への移行、地域と都市部に離れて暮らす親子の金融による繋がりまで、矢継ぎ早に情報が展開されました。
会場は次に続くFintech企業からのサービス紹介に向けて、新しいビジネス連携を検討するマインドがさらに高まりました。
Fintech企業からのサービス紹介
第一部の後半では、成長著しい各社サービスについてプレゼンしていただきました。各社のサービスの狙いや強みに続き、今後の金融機関とのさまざまな連携として、利用者向けのトランザクションレンディング・スコアリング、家族構成情報を活用したサービス、融資サービス連携、保有データの分析・利活用、API活用拡大などについてデモンストレーションやムービーも交えながらご説明いただきました。
NTTデータからは今後のさらなる金融機関とFintechの共創促進の場として、佐賀主任から「OpenCanvasマーケットプレイス企画」の紹介がありました。
- [登壇企業とプレゼンテーションテーマ](登壇順)
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- 助太刀:建設業マッチング、工事代金の即日受取りサービス
- OsidOri:共働き夫婦のための資金管理サービス
- OLTA:オンライン完結型ファクタリングサービス
- DataRobot×NTTデータ:DataRobotによるAIや機械学習の活用支援
- 日本リスク・データ・バンク:預金取引情報の分析システムを活用した融資サービス
- NTTテクノクロス:企業システムと銀行口座との自動連携を低コストで実現 銀行API接続ソフトウェア
- freee:銀行APIで実現するユーザ本位の金融サービス
交流会
第二部として、会場内に設置されたブースにてFintech企業各社と意見交換を行う交流会が実施されました。
第一部登壇企業に加えてUsideU、ユニオンソフトも加わり、登壇内容・ブース展示への質疑応答から金融機関の抱える課題の共有まで、実際のサービスデモなどを交えつつ、Fintech企業と金融機関とNTTデータの3者間で活発な意見交換がなされ、盛況のうちに終了しました。
- [第二部追加参加企業]
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- UsideU×NTTデータ:リモート接客ソリューション「コラボロイド」
- ユニオンソフト:電子記録債権APIを活用した債権管理サービス
- NTTデータ:OpenCanvasマーケットプレイス企画、BizSOLアプリ、法人ポータル、MyPallete(対面相談予約デモ)
金融機関のアンケート結果
フォーラム終了後のアンケートでは、9割以上の金融機関からこのフォーラムについて「期待通り」「ほぼ期待通りだった」とのコメントが寄せられました。
また、「新しい知見を得られた」、「吉田劇場についてはいい意味で期待と全く異なっていた、次回も聞きたい」、「銀行だけでは対応できないお客様のニーズをFintech企業と協力することで解決出来る事が多い事を改めて感じた」、「銀行とのAPI連携を検討している企業や連携事例を広く紹介してほしい」といった意見・感想もいただき、フォーラムが新サービス検討の一助となれていることを実感しました。
■ 今後の展開
NTTデータでは、OpenCanvasフォーラムをはじめビジネスコンペやスタートアップ企業を中心とした各種イベントなど、今後も新規サービスの共創に向けた取り組みを継続的に行っていく予定です。